ギャッベのいろいろ

ギャッベが出来るまで



はじめに


イランと言うと荒涼とした砂漠に灼熱の太陽だけをイメージされがちですが、北はカスピ海から南はペルシャ湾まで南北に亘ります。
日本と同じように四季があり気候や文化にも地域差や特徴があります。




★ 降雨量が多く、温暖で緑に包まれたカスピ海沿岸地方

★ 夏季は温暖・乾燥、冬季は多量の雪が降る山岳地帯

★ 降雨量が少なく、夏冬・昼夜の気温差の激しい砂漠地域


・・・など豊かな自然に恵まれています。

気候や海抜、牧草にも地域差があるため、羊の品種や色も
さまざまで、羊毛の質もそれぞれ個別の特徴をもっています。

その中でもザグロス山脈の地域の羊毛は最も上質だと言わ
れています。(イラン西部に連なる山脈。黄色で囲った地域)


もちろん、メヘラリ・ラグのギャッベに使用している羊毛は
ザグロス産です!






ギャッベができるまでの工程は大きく7つに分けられます


 ① 羊毛の刈り取り ⇒ ② 洗い ⇒ ③ 紡ぎ ⇒ ④ 染め ⇒ ⑤ 織り ⇒ ⑥ 洗い・乾燥 ⇒ ⑦ 仕上げ


メヘラリ・ラグは現地法人を持っていますので、羊毛の品質管理から染め、織り、仕上げに
至るまで
すべての工程にこだわりと自信を持っています。


それでは、それぞれの工程を順にご案内していきます。




① 刈り取り



川で羊を丁寧に洗い、乾燥させた後に刈り込みます。

春と秋に刈り込みをしますが、メヘラリ・ラグでは春の羊毛だけを使用します。

それはなぜか?

早春に刈り取る毛は細くて柔らか、毛足も長く脂分を多く含んでいるためです。



最上と言われるのは肩から背にかけての部分で、刈り取った羊毛から良質な部分を選別します。






② 洗い


刈り取った羊毛は川で繰り返し水洗いし余分な脂分や汚れを取り除きます。
この工程で洗いすぎると必要な脂分まで取り除いてしまい、柔らかさを失なってしまいます。

また反対に洗いが不十分だと余分な脂分が残り、染料の吸着が悪くなる為、
「染め」の工程の仕上りにも影響します。





③ 紡ぎ


洗浄した羊毛を乾燥させた後、糸車は使用せず、手で糸を紡ぎます。

羊毛が絡まって毛玉になっている部分は必ず取り除いて紡ぎます。




紡ぎは女性の仕事です。

織りの工程でも同じですが、

楽しく会話しながらも手を休めることはなく、

その手さばきは迅速で確実。

熟練職人の成せる技です。







④ 染め


生産工程の中で最も重要な工程のひとつです。

まずは紡いだ糸を染めやすいように束ねる作業から始まります。




浴槽のように大きな釜で染めます。

天然染料での染色は複雑で微妙な為、熟練した匠の技が必要です。





合成染料は低コストで簡易に安定した希望の色を出すことが可能ですが、

自然の恩恵を受けて育った草木を使用する天然染料の色とは

美しさと深みが違います。


     ≪代表的な天然染料≫

          赤・・・・・・・・ロナースの根、コチニールなど

          黄・・・・・・・・ザクロの皮、ブドウの葉、ロナースの根など

          青・・・・・・・・インディゴ

          緑・・・・・・・・ジャシール(灌木)、ザージ(灌木)、インディゴとザクロの皮またはブドウの葉を混ぜて使用

          茶・・・・・・・・胡桃の皮、ザージェスィヤー(黒い灌木)

          黒・・・・・・・・胡桃の皮+インディゴなど

          クリーム・・・麦の茎





羊は白やクリーム色のイメージがありますが、黒やクリーム色、チョコ色、ベージュ、グレーなどさまざまな色の羊がいます。

そんな羊毛本来の色を生かし、まったく染色せずに使用する場合もあります。



  




⑤ 織り


織り機には立てて使用するものと寝かせて使用するものの2種類あります。

小さなものは1人で、大きなものは数人が並んでそれぞれのパートを織り上げます。

 


どちらのタイプも織り機に張った経糸にパイル糸を絡ませ、ひとめ結んで切ります。

結んでは切り、結んでは切りの作業を繰り返し、横一列を結び終えると緯糸を通して櫛状の打具でたたいて押さえます。

ある程度織り進むと余分なパイル糸をはさみで切り揃えます。

絨毯もギャッベもこの結び目(ノット)の集まりでできています。




慣れた手つきで結びを繰り返す手元は、

「写真を撮りたいからゆっくり織って」 頼んでも写真がぶれてしまうほど早いっ!



絨毯は図案を元に織っていきますが、ギャッベは図案なし。

織り子さんの感性で自由に織っていくため、

世界でひとつしかありません






⑥ 洗い・乾燥


羊の脂分から作られた天然洗剤で洗い、余分な遊び毛を取り除きます。



じゃぶじゃぶ洗っても平気。その丈夫さはギャッベの強みです。



余分な遊び毛がどんどん取り除かれ、きれいになっていきます。



そして大人が何人も入れるくらい大きな専用脱水機で脱水。


 


脱水が終わったギャッベたちは順番に天日干しされます。



メヘラリ・ラグのギャッベはこの「洗い→乾燥」の工程を約1か月かけて3度行います。

時間と手間をかけて行うことにより、色は落ち着き、羊毛に含まれる脂が乗り、滑らかになります。

また、お客様の手元に渡った時にはほとんど色落しない状態になっています。




⑦ 仕上げ


掃除機とバリカンが一体化した専用器具で表面を平らに仕上げ、糸くずを除去します。



その後、シーラーゼと呼ばれるヘリ部分の処理を行います。




余分な部分をカットし、端をかがっていきます。



通常の工程はここで終了する場合が多いのですが・・・



メヘラリ・ラグではもうひと手間をかけ、経糸であるフリンジ部分を ギリムバフ(平織)処理し、

内側に折り込んで縫う工程を施して仕上げています。




こうして出荷準備を終えたギャッベは遥々、日本まで運ばれ、私たちのもとにやって来ます。





以上。

最後までお読み下さった方、ありがとうございました。

長い!と感じられたかもしれません。


でも、こうしてギャッベは羊の管理から始まり、出荷準備が整うまで、


たくさんの人の手によって支えられ、多くの工程を経て、出来上がっています。


機械による大量生産品にはない手仕事の温かみや想いがたくさん詰まっています。



品質や技術にこだわった、メヘラリ・ラグの商品は


普段のお手入れさえ怠らなければ、時代を越えてお使いいただけるものです。


メヘラリ・ラグのギャッベが、お客様の人生とともに時を刻んでいけるよう願っています。





 

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店長紹介

ようこそ、メヘラリ・ラグへ!

店長のnakoです。

発信地:ならまち(奈良市)

ギャッベのふるさとイランに
10年住んでいました。


最近は価格重視の世の中です。安いということは重要だと思います。

ただ、「安かろう、悪かろう」の品をどんどん買ってどんどん捨てる、そんなスタイルはあまりにも悲しい・・・。

こだわりの品を大切に使い続けたい、子供達にも『モノを大切にする心』を持ってほしいと考えています。

また、当店の取扱商品は現地に行き、既製品を買付けるのではなく、メーカーとして現地法人を持っていますので、羊毛の品質管理から制作まですべての工程において責任と自信を持っております。

シルクロードの終着駅である奈良から
『永く愛される1枚』をお届けします。
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